「学力格差」が生まれる一番大きな要因は、「学校外活動費」の差によるものです。
経済的に困窮している家庭と経済的に余裕のある家庭では、この「学校外活動費」に大きな差があることが分かっています。
この中には「習い事(スポーツ・武道・習字など)」「学校外教育(塾・家庭教師・通信教育など)」や、
それ以外(英会話・プログラミングなど)も含まれます。
今から3年程前のデータになりますが、公立の中学校に通っている生徒のうち約60%が塾などの
「学校外教育」にお金をかけており、年間約30万円(月額約2.5万円)もの高額になっています。
どうしてこの事が問題かというと、「学力格差」が生じることで、高校・大学への進学に影響します。
高校や大学に進学できないことで、選択できる職業が限られてしまい、次世代への貧困連鎖が生じてしまうからです。
そして、この「コロナ禍」において、「休校」や「学童保育施設の時間短縮」などで勉強をする機会が奪われることによって、
さらなる「学力格差」が生じます。
それに加えて、「休校」による授業時間不足のため「学校教育のスピードアップ」や「レポート提出」などで
「学校教育にすら追い付けない生徒」が数多く発生しています。
これに対して「学校外教育」を受けている子どもは継続して勉強しているので、影響は小さなものです。
私は、日本でも本格的に貧困家庭へのサポートが必要だと感じています。
自治体によっては、「スタディ・クーポン」などの配布も始まっていますが、国を挙げて対応するべき事態だと感じています。