日本には「四季」があります。しかし、最近の地球温暖化を始めとした気候変動などにより、「二季」になるのではないかと懸念されています。これはあくまでも目安(平均気温)ですが、春及び秋:15~25℃/夏:25℃以上/冬:15℃以下となります。2024年に最高気温が25℃を超えた日数は149日(約5カ月)となりました。最高気温が25℃を超える日数は今後増加傾向にあり、180日を超えると6カ月(1年のうち半分)が夏となります。当然ですが、そうなると「春」「秋」の日数は減少していきます。
なぜこのような話をしているのかというと、「季語」を心配しているのです。日本の気候が変動していくにつれて、今までの「季語」が通用しなくなる可能性があるからです。松尾芭蕉が詠んだ「五月雨を集めて早し最上川」は、春の句です(旧暦の5月、太陽暦では6月に詠まれたとされています)。将来的に6月が夏になってしまうと、「五月雨」が夏の季語になってしまうのです。我々が現役で講師を務めている間に、この問題は発生してしまうのでしょうか?