七夕~アナザーストーリー~⭐第4話⭐ - 日能研多摩センター教室 - 幼児小学生のための国語算数英語学習教室ガウディア

七夕~アナザーストーリー~⭐第4話⭐

7/1に「織姫と彦星の物語」をご紹介しました。
その織姫と彦星に思わぬことが起こったら…?という
完全オリジナルアナザーストーリーを作成しましたので、全6話にしてお届けします😊
一話一話は読み聞かせにちょうど良い長さになっています。
1・2年生なら頑張って一人で読むのもいいかもしれません😊
今回は4話の紹介です。ぜひ親子でお楽しみください♪

★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
第4話:天の川が消えた日

ある年の七夕の前日、天の川はまるで眠っているように静まり返っていました。
光はにじみ、星の流れはどこか鈍く、空を見上げた誰もが、何かがおかしいと感じていました。

「これ……天の川が、弱ってる?」

ルナはほのかに濁った光のしぶきを見て、ぴんと来ました。
地上から届く願いの数が、いつもよりずっと少なかったのです。

そして、空のかなたから黒いもやが現れました。
それは“影の風”――忘れられた願いが集まり、形をなしたもの。

願われても届かなかった声、言えなかった気持ち、あきらめてしまった夢――それらが重なり、光をのみこんでいたのです。

ヒカリとカナタは、ルナとともに“星ノ樹の谷”へ向かいました。
すべての願いが根をはる、聖なる星ノ樹。
しかしその根元も、影に包まれてぐったりとしていました。

「このままじゃ、明日ふたりは出会えない……」

ヒカリはそっと絵筆を取り出し、願いの光を描きました。
カナタは星のことばで、心の奥に届くメロディを奏でます。

すると、影の風がすこしずつ薄れ、星ノ樹の葉がふるえて、柔らかな光を灯し始めました。

その夜、誰も見たことのないほど美しい天の川がかかりました。
織姫と彦星は、ふたたび手を取り合うことができたのです。

空にはまた、新しい星がひとつ生まれました。
その名は「再び願いを運ぶ星」――ルナたちの勇気のしるしでした。

★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
第5話は明日更新します⭐お楽しみに⭐

ただいま夏の無料体験受付中🌻
お問い合わせお待ちしております🍉